草の根・人間の安全保障無償資金協力 日本政府、メーホンソーン県メーサリアン・ボリパットスクサー校に対し、遠隔地域出身の高校生のための生徒寮建設計画の支援を決定

令和7年10月6日
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  日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「メーホンソーン県メーサリアン・ボリパットスクサー校生徒寮建設計画」への支援を決定し、令和7年10月6日、在チェンマイ日本国総領事館にて原田優総領事とバムルンサック・ブーラスィット校長との間で署名式が行われました。
 
  メーサリアン・ボリパットスクサー校は、中高生を対象とする全校生徒数約2,000名の大規模公立学校で、チェンマイ市内から約200km離れたメーホンソーン県南部・メーサリアン郡の中心地に位置しています。実家が遠方にある生徒合計約180名が校内の寮で寝泊まりしながら学んでおり、特に同校の高校生寮は、中学校までしか学校が存在しない遠隔地域出身の子どもたちが、高校で学ぶことを可能にするという非常に重要な役割を果たしています。
  しかしながら、同校の高校生寮のうちの一棟は、もともと築年数30年以上の隣接する2棟の教員寮を生徒寮に改築したもので、改築後すでに19年以上が経過しています。建物の老朽化が激しく、雨が降ると天井に空いた穴や隙間から寮内に雨水が漏れ衛生的に問題があるだけでなく、古い電気系統とショートを起こす危険性があるほか、男女の生活スペースが近すぎるという問題も抱えており、健全な生活環境が確保されているとは言い難い状況です。こうした背景から、清潔で安全な新しい男女別の高校生寮の整備が喫緊の課題となっています。
 
  この度、日本政府はメーサリアン・ボリパットスクサー校に対し、男女別合計2棟の2階建て高校生用生徒寮の建設および寮備品の整備にかかる総額8,204,700バーツ(約3486万円)の支援を決定しました。老朽化した既存寮に代わって新たに2棟の生徒寮を建設することで、既存寮で現在暮らしている30名の高校生が、男女別に分かれ、清潔で衛生的な環境で暮らすことができるようになります。また、寮の最大受入可能人数が男子32名・女子32名の合計64名に増え、遠隔地に暮らす貧困家庭の子どもへの後期中等教育の機会が大幅に拡大することが期待されます。
 
  日本政府は、今後とも草の根・人間の安全保障無償資金協力を通して、地域における経済社会開発の取り組みを支援していきます。
  現在、在チェンマイ日本国総領事館では、2026年度草の根・人間の安全保障無償資金協力の新規案件を募集しています。ご関心のある方は、下記サイトを参照のうえ、2026年2月13日(金)までにご応募ください。
https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ggp_j.html (日本語)
https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_th/oda.html (タイ語)

[お問い合わせ先]
在チェンマイ日本国総領事館
草の根・人間の安全保障無償資金協力担当
Tel: 052-012-500 (代表) Fax: 052-012-505  E-mail: kusanone@tm.mofa.go.jp