草の根・人間の安全保障無償資金協力 日本政府、チェンマイ県サンパトーン郡ワットクーカム校に小型スクールバスを支援


令和7年2月5日、草の根・人間の安全保障無償資金協力による「チェンマイ県サンパトーン郡ワットクーカム校スクールバス整備計画」の引渡式典が執り行われ、原田優在チェンマイ日本国総領事、スィワ・タミガーノン・チェンマイ県副知事、ティンナゴーン・ブンター・サンパトーン郡助役、チャーンチット・タップミー・チェンマイ県第四初等教育区事務所長をはじめ、プラコン・ピライセーンジャン・ワットクーカム校校長ら関係者が出席しました。
ワットクーカム校は、チェンマイ県郊外に位置する公立学校です。幼稚園年少クラスから中学校3年生までの児童生徒約250名を対象に初等教育を実施しており、タイ政府が定める教育機会増進指定校の一つとして、山岳民族や経済的に恵まれない子どもの教育のための受け皿としても重要な役割を担っています。周辺に公共交通機関がないため、子どもたちの登下校手段は家族による送迎に頼っていますが、家族構成や経済的な理由から自動車が利用できない家庭が大半を占め、ほとんどの子どもが保護者の運転する乗り合いバイクで登下校しています。そのような中、共働きや片親の保護者が急いで送迎する中で、入院を要する深刻な交通事故も発生しています。民間の送迎サービスもあるものの、走行ルートや費用面の問題から利用できる家庭が限られているため、危険な乗り合いバイクでの送迎に頼らざるを得ない状況が続いており、子どもたちの安全な登下校を可能とするスクールバス車両の整備が喫緊の課題となっていました。
こうした状況を受けて、日本政府はワットクーカム校に対し、小型スクールバス整備にかかる総額2,280,000バーツ(約870万円)の支援を行い、このたび整備が完了しました。今回の支援により、経済的事情により車での登下校が困難な子どもたちのための安全な交通手段が確保され、基礎教育環境の向上に寄与することが期待されます。
日本政府は、今後とも草の根・人間の安全保障無償資金協力を通して、地域における経済社会開発の取り組みを支援していきます。
現在、在チェンマイ日本国総領事館では、2025年度草の根・人間の安全保障無償資金協力の新規案件を募集しています。ご関心のある方は、下記サイトを参照のうえ、2025年2月14日(金)までにご応募ください。
https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_ja/ggp_j.html (日本語)
https://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/itpr_th/oda.html (タイ語)

在チェンマイ日本国総領事館
草の根・人間の安全保障無償資金協力担当
Tel: 052-012-500 (代表) Fax: 052-012-505 E-mail: kusanone@tm.mofa.go.jp