草の根・人間の安全保障無償資金協力 日本政府、チェンマイ県サンパトーン病院に対し医療機器を支援

　令和5年1月20日、草の根・人間の安全保障無償資金協力による「チェンマイ県サンパトーン郡住民のための医療体制向上計画」の引渡式典が執り行われ、樋口惠一在チェンマイ日本国総領事、ジャトゥチャイ・マニーラット・チェンマイ県保健事務所長、ターウィット・ゲーオプラサート・サンパトーン病院長ら関係者が出席しました。

　サンパトーン病院は、130床を有する中規模の公立総合郡病院で、サンパトーン郡住民をはじめ、近隣の7つの公立郡病院では対応できない重症患者を受け入れる地域の中核病院です。同院では、新型コロナウイルス感染症をはじめとする様々な肺疾患の検査や治療を行っていますが、検査や治療中の診断に必要なポータブルX線検査機を1台しか保有しておらず、安定的な医療サービスの提供に問題が生じていました。加えて、自動心肺蘇生器を保有していないため、救急医療士が感染症患者に対して心肺蘇生を行う際の二次感染リスクの軽減が喫緊の課題となっていました。

　こうした状況を受けて、日本政府は、サンパトーン病院のポーダブルX線検査機および自動心肺蘇生器配備にかかる総額2,918,000バーツの支援を行い、このたび整備が完了しました。今回の支援で、医療従事者の安全が高まるとともに、より安定的かつ充実した医療サービスが地域住民に提供されることが期待されます。

　日本政府は、今後とも草の根・人間の安全保障無償資金協力を通して、地域における経済社会開発の取り組みを支援していきます。