草の根・人間の安全保障無償資金協力 日本政府、チェンマイ県郊外の学校に小型スクールバスの支援を決定

令和6年2月15日
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  日本政府は、草の根・人間の安全保障無償資金協力により「チェンマイ県サンパトーン郡ワットクーカム校スクールバス整備計画」への支援を決定し、令和6年2月15日、在チェンマイ日本国総領事館にて樋口惠一総領事とワットクーカム校のプラコン・ピライセーンジャン校長との間で署名式が行われました。
 
  ワットクーカム校はチェンマイ県郊外に位置する公立学校です。幼稚園年少クラスから中学校3年生までの児童生徒約250名を対象に初等教育を実施しているほか、タイ政府が定める教育機会増進指定校の一つとして、山岳民族や経済的に恵まれない子どもの教育のための受け皿としても重要な役割を担っています。周辺に公共交通機関がないため、子どもたちの登下校手段は家族による送迎に頼っていますが、家族構成や経済的な理由から自動車が利用できない家庭が大半を占め、ほとんどの子どもが保護者の運転する乗り合いバイクで登下校しており、共働きや片親の保護者が急いで送迎する中で、入院を要する深刻な交通事故が度々発生しています。民間の送迎サービスもあるものの、走行ルートや費用面の問題から利用できる家庭が限られているため、危険な乗り合いバイクでの送迎に頼らざるを得ない状況が続いています。こうした状況から、子どもたちの安全な登下校を可能とするスクールバス車両の整備が喫緊の課題となっています。
 
  この状況を改善するため、日本政府はワットクーカム校に対し、小型スクールバス整備にかかる総額2,280,000バーツ(約870万円)の支援を決定しました。スクールバス1台を整備することで、経済的事情により車での登下校が困難な子どもの安全な交通手段が確保され、基礎教育環境の向上に寄与することが期待されます。
 
  日本政府は、今後とも草の根・人間の安全保障無償資金協力を通して、地域における経済社会開発の取り組みを支援していきます。

[お問い合わせ先]
在チェンマイ日本国総領事館
草の根・人間の安全保障無償資金協力
Tel: 052-012-500 (代表) Fax: 052-012-505 E - Mail: kusanone@tm.mofa.go.jp