草の根・人間の安全保障無償資金協力 日本政府、メーホンソーン県メーウーコー地区にレスキュー車を支援


令和6年8月1日、メーホンソーン県クンユアム郡タイ日友好記念館前にて、「メーホンソーン県メーウーコー地区レスキュー車整備計画」と「メーホンソーン県クンユアム郡クンユアム町消防車整備計画」の合同引渡式が執り行われ、在チェンマイ日本国総領事館の樋口惠一総領事夫妻、ブンルー・タムタラーヌラック・メーホンソーン県副知事をはじめ、ナロンパット・ナークサップ・クンユアム郡長、ターラー・チョムサモーンルート・メーウーコー地区自治体長、ジャムロン・ジノーペン・クンユアム町長ら関係者が出席しました。
メーウーコー地区は主に山岳民族であるカレン族の村々からなり、平均標高が1,300メートルを超える山岳地域です。同地区の山岳集落の多くが送電網につながっておらず、アスファルトの道路や通信網等のインフラが行き届いていません。特に、医療体制の面では、山岳地帯で使用できる救急車両が整備されていないため、同地域の住民は救急事案発生時に初動段階で十分な救急処置を受けられず、症状の悪化や生命の危険に晒されています。また、同地区には花の名所として有名な自然公園があり、乾期には観光客が多く訪れますが、急こう配の山道では交通事故が後を絶たず、同地区内で発生した傷病事故に迅速に対応できる救急車両の整備が喫緊の課題となっています。
こうした状況を受け、日本政府は、メーウーコー地区自治体における四輪駆動型レスキュー車整備にかかる総額2,010,000バーツ(約765万円)の支援を行い、この度整備が完了しました。これにより、救急事案が山岳地帯で発生した場合も初動段階から必要な処置を施したり、郡病院へ傷病人を迅速に搬送したりすることが可能になり、救命救急・搬送サービスの大幅な改善が期待できます。
日本政府は、今後とも草の根・人間の安全保障無償資金協力を通して、地域における経済社会開発の取り組みを支援していきます。


在チェンマイ日本国総領事館
草の根・人間の安全保障無償資金協力
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