海外安全対策情報(2023年(1月-3月))

令和5年5月5日

1 治安情勢及び一般犯罪の傾向


(1)タイ内政に関し、令和2年から同4年にかけて反政府集会が全国各地で開催され、タイ北部でも複数の県で反政府集会が発生し、特にチェンマイにおいては、チェンマイ大学付近、ターペー門広場や三王像広場にて政治集会が開催され、APEC会場付近においてはデモ行進が行われました。また、昨年(令和4年)は、若者主導による不敬罪の撤廃を求める憲法批判、王室批判集会が開催され、これまでとは違った構図のデモが形成されました。来る5月14日には下院総選挙が実施されることから、現在タイ各地で立候補者等による選挙活動が行われています。チェンマイは最大野党であるタイ貢献党のお膝元であることから、今後総選挙が近づくにつれ、大規模な政治集会が行われる可能性がありますので、引き続き状況を注視する必要があります。

(2)タイ警察の犯罪統計によると、当館が管轄するタイ北部9県(2023年1月~3月)における凶悪犯罪の検挙状況(人員)については、殺人事件が40人(前年同期比:+6人)、強盗事件が894人(前年同期比:-8人)、強姦事件が26人(前年同期比:-20人)、銃器事件が1,556人(前年同期比:-652人)、薬物事件が8,940人(前年同期比:-96人)でした。凶悪犯罪は依然として高水準で推移しています。

(3)タイ北部は、長年、薬物のまん延地帯として有名な「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれるタイ・ミャンマー・ラオス国境の麻薬まん延地域があり、薬物中毒者による犯罪も多く発生しています。 また、国境に接している等の事由もあり、けん銃等の銃器が比較的容易に入手できる情勢にあるため、銃器犯罪の発生が多いのも特徴です。
 

2 各種犯罪等の認知、発生状況【タイ北部(9県):2023年1月~3月】

(1)殺人・強盗

   邦人にかかる殺人・強盗事件は認知していません。

(2)強姦・暴行・傷害

   邦人にかかる強姦・暴行・傷害事件は認知していません。

(3)誘拐

   邦人の安全に密接に関わる事件は認知していません。

(4)窃盗

   邦人被害にかかる窃盗事件は認知していません。
 

3 テロ・爆弾事件


テロ事件等の発生は認知していません。
 

4 対日感情


タイ北部における対日感情は良好であり、また、組織的に我が国を標的にした活動をする団体は認知していません。
 

5 日本企業の安全に関する諸問題


当該期間中における関連情報はありません。