海外安全対策情報(2022年(7月-9月))

令和4年10月12日

1 治安情勢及び一般犯罪の傾向


(1)タイ内政に関し、令和2年から同3年にかけて、反政府集会が全国各地で開催され、タイ北部でも複数の県で反政府集会が発生し、特にチェンマイにおいては、チェンマイ大学付近、ターペー門広場や三王像広場にて政治集会が開催されました。現在は顕著な政治集会の動きはないものの、遅くとも来年前半には下院総選挙が実施されることから(下院の任期満了は令和5年3月)、今後総選挙が近づくにつれて政治集会が行われる可能性が高まりますので、引き続き状況を注視する必要があります。

(2)タイ警察の犯罪統計によると、当館が管轄するタイ北部9県(2022年1月~9月)における凶悪犯罪の検挙状況(人員)については、殺人事件が124人(前年同期比:+4人)、強盗事件が2,893人(前年同期比:+125人)、強姦事件が111人(前年同期比:+25人)、銃器事件が8,259人(前年同期比:+4,636人)、薬物事件が29,507人(前年同期比:-10,862人)でした。凶悪犯罪は依然として高水準で推移し、薬物事件にかかる検挙人員は減少したものの、銃器事件にかかる検挙人員は増加しました。

(3)タイ北部には、かつて薬物がまん延していた地域として有名な、タイ・ミャンマー・ラオス3ヶ国が国境を接する「ゴールデン・トライアングル」が所在し、現在も薬物中毒者による犯罪が多く発生しています。また、国境に接している等の事由もあり、けん銃等の銃器が比較的容易に入手できる情勢にあるため、銃器犯罪の発生が多いのも特徴です。
 

2 各種犯罪等の認知、発生状況【タイ北部(9県):2022年1月~9月】

(1)殺人・強盗

   邦人にかかる殺人・強盗事件は認知していません。

(2)強姦・暴行・傷害

   邦人にかかる傷害事件を1件認知しました。【8月】

(3)誘拐

   邦人の安全に密接に関わる事件は認知していません。

(4)窃盗

   邦人にかかる窃盗事件(侵入盗)を1件認知しました。【5月】
 

3 テロ・爆弾事件


テロ事件等の発生は認知していません。
 

4 対日感情


タイ北部における対日感情は良好であり、また、組織的に我が国を標的にした活動をする団体は認知していません。
 

5 日本企業の安全に関する諸問題


当該期間中における関連情報はありません。